アゼルバイジャンの人工衛星運用事業者、Azercosmosと日本の周回衛星向け地上局共有サービスプロバイダーであるインフォステラ(Infostellar)は連携契約を締結しました。本契約によりインフォステラのお客様はアゼルバイジャン共和国東部のアブシェロン半島に位置するAzercosmosの地上局(Azercosmos Ground Station:以下、AGS)からお客様所有の衛星へのアクセスが可能になります。

AGSはヨーロッパとアジアの間の、他に例を見ない理想的な場所に位置しています。人工衛星事業者に安全で信頼性の高いサービスを提供し、周回衛星向けにリアルタイムのデータ伝送環境を実現する能力を有しています。

この地上局は5.5mのS/X帯アンテナ系とネットワーク・インフラで構成されているため、コンパクトで多用途に利用できます。2本の基幹的な光回線へのIP接続によって復元力と冗長性を備えています。さらに、AGSにはシステム構成およびシステム変調に関しても、お客様の多様な技術要件に対応可能な柔軟性を備えています。

AzercosmosのCEO兼会長であるラシャド・ナビエフ(Rashad Nabiyev)氏は次のように述べています。

「弊社の数ある連携パートナーの中でも、衛星通信インフラを構築する日本企業、インフォステラとの連携契約の締結を大変嬉しく思っています。このように新しく活気に満ち、そして何よりも、専門性の高いチームを擁する企業と共に、高品質で安全性および信頼性に優れたサービスをお客様に提供することは、弊社にとって非常に重要なことです。」

ナビエフ氏はさらに続けます。

「Azercosmosはコーカサス地域で唯一の衛星事業者であり、東洋が西洋に出会う場所、すなわち非常に戦略的な地点に地上局を設置しています。弊社の地上局にStellarStationプラットフォームを導入することによって、弊社のカバレージ・エリアの上空を通過する衛星へのアクセスのセキュリティーを確保できるに非常に優れた環境をお客様に提供することができます。」

インフォステラのCEOである倉原直美氏は、次のように述べています。

「衛星リモート・センシング画像をタイミングよく配信するには、適切な場所に地上局を確保することが重要です。Azercosmosの地上局は二つとないユニークな場所に位置し、弊社のプラットフォームを導入することによって、衛星事業者各社は戦略的な地上局ネットワークの構築と展開が可能になり、独自の衛星データ・インテリジェンス・サービスを提供できます。Azercosmosの専門意識の高い信頼のおける地上局チームと共に、弊社のプラットフォームのカバレージ範囲をさらに拡充できることを、とても喜ばしく思っています。」

Azercosmosについて

Azercosmosは南コーカサス地域で首位を占める衛星事業者です。Azercosmosが運用する通信衛星、Azerspace-1は、信頼性の高いブロードバンドおよびブロードキャスト・ソリューションをヨーロッパからアフリカ、中東、コーカサス地方、中央アジアにわたる顧客に提供しています。この衛星は、2013年2月に打ち上げられ、C帯24本、Ku帯12本のトランスポンダーを搭載し、東経46度に位置しています。2014年12月には、高解像度(1.5m画像の製品)の光学地球観測衛星であるAzerskyの運用および商用化の権利を入手し、地理情報サービスなどの地球観測サービスの営利事業に参入しました。また、同社の戦略的な発展計画には、カバレージ・エリアの拡大、および衛星サービスの周波数幅の拡大を盛り込みました。この目標に向け、2018年には2機目の通信衛星となるAzerspace-2を東経45度の地球静止軌道に打ち上げました。

詳細については、https://azercosmos.az/をご覧下さい。

インフォステラについて

インフォステラは、サービスとしての衛星通信用インフラ事業者として、柔軟性と拡張性に優れたStellarStationと呼ばれる地上局ネットワークを提供しています。地上局分野への参入障壁を低減することで、次世代宇宙ビジネスのスタートアップ企業様のミッション開発とサービス改善を支援します。インフォステラは 2016 年に設立され、本社を東京に置きます。

詳細については、https://www.infostellar.net/ja/をご覧下さい。

ロゴと画像はhttp://infostellar.net/news/1/kit.zipからダウンロードできます。

StellarStationについて

インフォステラは地上局を集約するこのプラットフォームStellarStationにより、新たな衛星サービスが実現します。一度のセットアップで、衛星運用者は世界中の地上局にアクセスできます。一方、地上局オーナーは、非稼働の地上局を他の衛星事業者が利用できるよう貸出すことができるので、地上局の空き時間を収益につなげることができます。詳しい情報については、https://www.stellarstation.com/を御覧ください。